船との衝突

 船やボートがイルカを追いかけまわして、あやまってイルカにぶつかったり、スクリューにイルカが巻き込まれたりして、イルカが怪我をしたり死んだりしています。

また、近年、海の交通量が増えて、船が頻繁に行きかうようになったことから、海に棲んでいるイルカやクジラが船と衝突する事件も起きています。

 日本では、2006年屋久島を出て鹿児島へ向かっていた高速船「トッピー号」がクジラと衝突しました。93人が重軽傷を負いました。このトッピーは、クジラが嫌がるとされる音(超音波)を出すアンダーウォータースピーカー(UWS)を備えていましたが、事故が起きたことから、UWSの効果をさらに高める研究を含め、クジラと衝突しないためにはどうしたらいいかという研究が、日本や世界で進められています。

 世界では毎年、数十件のクジラと高速船の衝突が報告されています。2007年4月には、福岡を出て韓国・プサンへ向かっていた高速船「コピー号」がクジラと衝突し、死者1名、重軽傷者27名が出ました(負傷者100人とした報告もありました)。海はクジラの血で真っ赤に染まったそうです。

 

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