実際に海上や海の中でクジラやイルカを見たことがありますか?
いま、世界119カ国で、年間1300万人の人がイルカやクジラを見る観察ツアーを楽しんでいます。(出典: IFAW 報告書)
クジラを見るのがホエールウォッチングツアー、イルカを見るのがドルフィンウォッチングツアーです。
一番最初のホェールウォッチングは1955年に南カリフォルニアで行なわれ、これがホェールウォッチングの始まりといわれています。
日本では、1988年に岩本久則さんという人が東京都の小笠原諸島へクジラを見に行ったのが始まりです。
イルカやクジラを見たい人が今ではたくさん小笠原に行きます。
現在日本でイルカを見られる場所としては、小笠原のほかに、北海道室蘭、千葉県銚子、石川県能登島、東京都御蔵島、静岡県伊東市、和歌山県那智勝浦、高知県室戸と大方、鹿児島県笠沙、熊本県天草などがあります。
イルカではなくクジラですが、ザトウクジラを見ることができる場所に沖縄県座間味があります。座間味では昔ずっとクジラをとって食べていましたが、絶滅に近い状態になり、1966年に捕鯨禁止になりました。その後1986年、20年ぶりにクジラが見られ、その後も少しづつ見ることができるようになりました。そして1988年、座間味では初のクジラウォッチングが行なわれ、その後座間味はクジラを食べる町ではなく、見ることができる町として有名になりました。
また、海の中に入って海の中で野生のイルカを見てイルカと一緒に遊ぶドルフィン・スイムができるのは、東京都の小笠原と御蔵島です。海の中に入ると、イルカやクジラのきれいな鳴き声が聞こえます。その鳴き声はとても美しく、心が癒されます。仲間や親子でお話しているのでしょう。
好奇心旺盛なイルカやクジラたちは、船の周りを一緒に泳いだり、ジャンプしたりします。海の中でも、遊び好きなイルカたちは、海草をヒレや口にひっかけて遊んだり、水の泡をつついたりして遊んだり、また人に寄ってくることもよくあります。
イルカやクジラたちにとって海は生活しているおうちです。あまりイルカやクジラたちの邪魔にならないように、どの町も、イルカを見たり、一緒に泳ぐツアーには、それぞれルールを作っています。
日本ではとても少ないのですが、世界にはたくさんの海洋保護区があり、そこでは海の動物たちをとったりしてはいけないことになっています。自然保護団体は、それでもまだまだ世界中にもっと海洋保護区が必要だといっています。
みなさんもイルカを見たり、一緒に泳いだりしてイルカの声を聞いてみませんか。
海と海に暮らす動物たちのすばらしさを体験してみてください。もちろん、ルールを守ってイルカの邪魔をしないようにしましょう。
そして海を汚すと、そこに暮らす動物たちのすむ場所が汚れること、そして魚を食べる人間にも影響があることなど、海の動物と人との関係について考えてみてくださいね。